2023年11月01日(水)周知
青い森しんきんReport 2023年9月版
ー残暑の影響は個人消費にプラスマイナス双方に影響しつつ個人消費は堅調を維持ー
■漁業・水産加工業
・八戸港の水揚げは、数量 3,029 トン、金額 1,872.7 百万円で、前年同月比で数量は 4.0% 増で、金額は 5.5%減。
数量 3,029 トンは 2014 年からの過去 10 年間で最高だった 2014 年 9 月の 28,591 トンの 10.6%で上から 9 番目、
金額 1,872.7 百万円はこの 10 年間で最高だった 2014 年 9 月の 4,270.5 百万円の 43.9%となり過去 10 年間で 8 番目。
・イカ釣りは、近海スルメイカの水揚げが数量 73 トン・金額 76.5 百万円あり、それぞれ前年同月 比 14.1%増・24.6%増。
船凍ムラサキイカの水揚げはなく、船凍ムラサキイカの水揚が、数量 373 トン・金額 321.2 百万円と前年同月を大きく上
回った。イカ釣り全体で、数量 446 トン・金額 397.7 百万円で、前年同月比で数量は 17.7%増、金額は 7.2% 減。
・大中型巻き網漁は、サバ 64 トン・6.8 百万円、マイワシ 773 トン・64.3 百万円の水揚げがあり、全体で数量 838 トン・
金額 72.0 百万円で数量は前年同月比 7.2%減、金額は 38.5%減。
・トロールは、大型トロールの水揚げが 176 トン・78.9 百万円で、前年同月比数量 50.3%減・金 額 42.8%減。
中型トロールは、数量 1,355 トン・金額 1,178.3 百万円あり、トロール全体では、数量 1,549 トン、金額 1,272.4 百万
円、前年同月比で数量 2.7%増・金額は 6.1%減。
■建設業
・八戸建設業協会による官公庁工事の新規受注状況は、国発注工事の八戸管内電線共同溝工事他、県発注の送水幹線水弁新
設工事、国道道路改良工事、国道橋梁補修工事、八戸漁港水産物供給基盤機能保全工事等、市発注の下水道整備工事、道
路修繕工事等、町発注工事の汚水管渠移設工事等があった。県発注工事の受注が前年比大幅に増加したものの、市町村発
注工事が前年より減少したことから、新規受注高は前年同月比 37.9%増。年度累計は、前年同月比 7.1%増と前年実績を
僅かに上回る結果。
・9 月の八戸地区建設業者 5 社民間工事の新規受注状況は、マンション新築工事、ビルブロック塀改修工事等で 791 百万
円、前年の受注が低水準であったことで新規受注高は前年同月比 587.9%増。
受注残高は、前年同月比 13.5%増となり 5 ヶ月振りに前年実績を上回った。
・住宅着工戸数は、持家が 45 戸で前年同月の 61 戸から 16 戸減。貸家は 0 戸で前年同月の 42 戸から 42 戸減、分譲は
22 戸で前年同月の 16 戸から 6 戸増となった。総着工戸数は 67 戸となり、前年同月の 119 戸から 52 戸減。
建築確認申請件数は、72 件で前年同月の 64 件から 8 件増、年度累計においては前年実績を 35 件下回っている。
■鉄工業
・八戸市内鉄工業者(7 社)の鉄骨工事の新規受注は、半導体メーカー金物製作、船舶用梯子・金物制作、産業用化学薬品
メーカー増設鉄骨工事、金属材料メーカー事業所建設工事等合わせて 477 百万円、前年同月比 2,171.4%増。
受注残高は前年同月比 178.4%増の 2,163 百万円と前年同月比増。
・製缶工事は、非鉄金属製造プラントメンテナンス、排水機場整備補修工事、浄水場設備機器設備工事等で 86 百万円の新
規受注があり前年同月比 36.5%増。受注残高は 580 百万円で、前年同月比 20.1%減と 5 ヶ月連続で前年同月比減。
・鋼板・丸棒・H 形鋼等原料資材の価格については、一部資材において前月比減となったものも見られるが、依然として高
止まりの状況が続いている。
■個人消費
・《新型コロナウイルス・気候》新型コロナウイルス感染者は、8月下旬をピークに減少傾向となっている。また、
特定医療機関当たりの感染者数の発表も週に一度となり、意識レベルも低くなり、結果として個人消費への影響も弱
まっているとみられる。
・他方、9 月に入っても、気温は高く上旬の平均最高気温は 27.9 度と平年を 0.7 度上回り、中旬は 29.2 度と 2.8 度
上回った。下旬に入り、平均最低気温は 15.2 度と平年を 3.8 度下回った。
・《ガソリン価格・灯油価格・物価》ガソリン価格は、青森県でも 7 月に入ってから増加傾向を見せ 8 月に入っても
変わらず高水準のまま推移したが、9 月に入って低下傾向となり、青森県では 9 月下旬時点で 170 円台後半。
・東北電力の電気料金は、燃料価格の下落と政府による負担軽減策などもあり、9 月は値下がり。他方、政府による電
力料金の負担軽減策は 9 月使用分から半分となることが予定されている。
・八戸地区では新型コロナウイルス第 9 波における感染者数が減少している。他方、9 月に入っても下旬までは気温の
高い日が続き、7 月・8 月と同様、個人消費に関してプラスとマイナス双方の影響があったとみられ、各業種の店舗
への来客数、売上、商品の動きなどを左右したと見られる。
・《婦人服》9月下旬までは、夏物がよく出た。ブラウスよりも Tシャツ、カットソー、軽めの羽織物などが売れた。
また、セール品もよく売れた。9月下旬からようやく秋物を買い求めるお客様が見られるようになった。お得意様以
外にも、新規のお客様が増えたとする店舗もあった。
・《紳士服》9 月は、前年を下回った。特に、スーツの動きが鈍かった。ビジネスマンがネクタイをしなくてもよくな
ってきて、スーツを着る機会が減っている傾向があり、それが響いている。スーツではなく、ジャケットを着てノー
ネクタイで勤務する人が増えているようだ。オーダー店は、前年を上回る状況。年齢高めの男性によるスーツのオー
ダーが目立った。9月下旬になり、暑さも一段落してようやく衣替えの動きが見られるようになっている。行事や公
私の集まりなどにも着られるようなタイプのスーツが出ている。
・《靴》売り上げは前年同月をやや上回った。相変わらず、製品価格の上昇による客単価上昇で売上を確保している
状況。履いたり脱いだりするのが楽な靴が男女ともによく売れた。その他、カジュアルなウォーキングシューズも男
女それぞれで動きがよかった。子供向け商品の新学期需要はこの数年ほとんど見られず、9 月も目立った動きはなかっ
た。
・《市内大型小売店(4 店)》昨年 9 月の第7波収束による 売り上げの大幅な伸びもあり、その反動で前年同月比は 、
4.4%減と 3 ヶ月ぶりに減少したが、前々年同月比は 18.8%増と 3 ヶ月連続して増加し、上げ幅も伸びた。
・《新車登録台数》普通乗用車が 202 台で前年同月比 9.8%減と 8 ヶ月連続の前年同月比増から減少に転じたが、小型
乗用車は 213 台と前年同月比 19.0%増となり、普通乗用車と小型乗用車を合わせた乗用車全体は前年同月比 3.0%増
の 415 台と 9 ヶ月続けて前年同月比増。
・軽乗用車は、280 台で、前年同月比 1.1%増と 2 ヶ月続けて前年同月比増。
■倒産
9月 | 前年 同月比 |
年度累計 | 前年 同月比 |
|
件 数 | 1 | 0 | 2 | 5 |
金 額 | 12 | 0 | 33 | 632 |
平均負債額 | 12.0 | 0.0 | 16.5 | 126.4 |
(単位:件、百万円)
■雇用
新規 | 前年 同月比 |
月間有効 | 前年 同月比 |
|
求 職 者 数 | 1,066 | △0.8 | 4,852 | △2.3 |
求 人 数 | 3,020 | 15.9 | 7,521 | 6.0 |
求 人 倍 率 | 2.83 | (2.42) | 1.55 | (1.43) |
就 職 件 数 | 405 | △5.2 | ー | ー |
(単位:人、%、倍)